おたふくかぜ ( 流行性耳下腺炎 ) に感染する年齢の多くは、5〜10歳の小児です。しかし、もし思春期以降に罹患した場合、男性で約20〜30%に睾丸炎 、女性では約7%に卵巣炎を合併するとされています。
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おたふくかぜは、ムンプス(mumps)ウイルスに感染することで、2〜3週間の潜伏期(平均18日前後)を経てから発症します。おたふくかぜの主な症状は、唾液腺の腫脹 ( はれること )、嚥下痛 ( ツバを飲み込むときの痛み )、発熱です。唾液腺の腫脹は両側、あるいは片側の耳下腺にみられることがほとんどですが、顎下腺、舌下腺にも起こることがあり、通常48時間以内にピークに至ります。
おたふくかぜに罹る年齢の多くは、5〜10歳の小児です。また、感染しても、症状が現れない不顕性感染となる場合が 30〜35%の割合であるといわれていますが、これは 1〜2歳の小児に多くみられます。
おたふくかぜで最も多い合併症は髄膜炎ですが、その他に髄膜脳炎、睾丸炎、卵巣炎、難聴、ごく稀に膵炎などを患う場合があります。思春期以降に罹患した場合、男性で約20〜30%に睾丸炎 、女性では約7%に卵巣炎を合併するとされています。
おたふくかぜは、通常1 〜2週間で軽快し、一度罹患すると終生免疫を保持します。
おたふくかぜ、およびその合併症の治療は、基本的に対症療法となります。発熱に対しては鎮痛解熱剤の投与を行い、髄膜炎合併例に対しては安静に努め、脱水などがみられる症例では輸液を適応します。
おたふくかぜは、くしゃみや咳などでムンプスウイルスが飛び散る飛沫感染や、人と接触することで感染し、その感染力はかなり強いため、保育園、幼稚園、小学校で流行する傾向があります。おたふくかぜを効果的に予防するには、MMRのワクチン接種が唯一の方法です。ワクチンによる予防効果は90%と考えられています。以前はゼラチンアレルギーのある小児には注意が必要でしたが、各ワクチンメーカーの努力により、ムンプスワクチンからゼラチンは除かれるか、あるいは低アレルゲン性ゼラチンが用いられています。これによって、ゼラチンアレルギー児に対しても安全に接種が行われるようになっています。
おたふくかぜの有効な抗ウイルス剤が開発されていない現状では、集団生活に入る前にワクチンで予防しておくことが、現在取り得る最も有効な感染予防法であります。
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